温泉神社(東山温泉・会津若松市)概要: 温泉神社の創建は奈良時代の天平年間(729〜749年)、名僧として知られた行基菩薩によって勧請されたのが始まりとされます。当初は神仏習合していた為、東光寺と称し羽黒山一帯が修行霊場でしたが、明治時代初頭に発令された神仏分離令により仏式が廃され、神社として独立しました。温泉神社は山頂付近に鎮座する羽黒山湯上神社の里宮にあたり東山温泉の守護神として住民から信仰されています。祭神は羽黒山湯上神社と同じ倉稲魂命。倉稲魂命(宇迦之御魂神)は古事記ではスサノオとカムオオイチヒメの御子神で、日本書紀ではイザナギとイザナミの御子神とされます。一般的には穀物・食物を司る神で女神とされる例が多く見られます。出羽三山の羽黒神社(現在の出羽三山神社:山形県鶴岡市)では倉稲魂命を羽黒権現と称して信仰を広げましたが、神仏分離令により仏教色の強い羽黒権現は排されました。
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