延命寺地蔵堂(会津若松市)概要: 伽羅陀山延命寺は福島県会津若松市 河東町倉橋字藤倉に境内を構えている真言宗豊山派の寺院です。延命寺地蔵堂の創建は平安時代初期の大同2年(807)に徳一和尚が開山したと伝えられ(往時は徳一によって開かれ当地域の宗教の中心だった慧日寺の末寺でした)、別当である延命寺は延久元年(1069)に承恵和尚が中興したと伝えられています。
延命寺本堂は江戸時代初期の寛永年間(1661〜1672年)に再建されたものでしたが江戸時代末期に発生した戊辰戦争(会津戦争)の際多くの建物や寺宝、記録と共に焼失しました。延命寺本堂は木造平屋建て、入母屋、銅板葺き、平入、桁行6間、正面1間向拝付き、外壁は真壁造白漆喰仕上げ、正面左右には花頭窓付、中央には「伽羅陀山」の山号額が掲げられています。山門は切妻、銅板葺き、一間一戸、薬医門。
延命寺地蔵堂は室町時代中期の建物と推定され、大屋根の下に重層の屋根があることから藤倉二階堂とも呼ばれています。三間四面、寄棟、本瓦葺(元茅葺)、一重もこし付、正面中央には外壁は真壁造り板張り、重層の屋根を支える柱は五間四面で外部に開放されています。寺院建築の中に神社建築の要素と取り入れた独特な工法とされ、東北の中では唯一のものとされます。
延命寺地蔵堂は室町時代中期の御堂建築の遺構として大変貴重なことから明治36年(1903)に内務省特別保護建築物(旧国宝)に指定され昭和25年(1950)に国指定重要文化財に指定されています。会津二十一地蔵尊第13番札所(札所本尊:二階堂延命地蔵尊)。山号:伽羅陀山。院号:地蔵院。宗派:真言宗豊山派。本尊:大日如来。
延命寺地蔵堂:上空画像
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