伊達市(歴史)概要: 伊達市の歴史は古く、貞観元年(859)に慈覚大師が霊山山頂に霊山寺を開山し、東北地方における天台宗の中心として隆盛を極めていました。
南北朝時代には北畠顕家郷が国府を多賀城から霊山に移し政務を行うなど一時陸奥国の中心的立場となり重要視されました。中世以降は奥州合戦の功を挙げた伊達氏が伊達市一帯を支配し梁川城を本拠として勢力を強め、南東北に大きな影響力を持つまでになりました。
伊達稙宗の代になった大永3年(1523年)には陸奥守護に任ぜられ居城を桑折西山城に移しますが相馬領と接していた事もあり引き続き伊達氏の重要拠点となっていました。
奥州仕置きにより伊達政宗が岩出山に配置替えになると蒲生氏や上杉氏の家臣が梁川城へ入り伊達市一帯を支配しますが寛文4年(1664)に上杉綱勝が跡継ぎを決めないまま死去した事で天領となります。
伊達郡は細かく分割され梁川、保原、桑折にそれぞれ陣屋が設けられますが、梁川領には文化4年(1807)からは松前藩が9千石、保原は一時棚倉藩、桑折は本多氏が入るなど短期間に何度も領主が変わる不安定な地域となって明治維新を迎えます。その為か、現在の伊達市は一番支配が長かった伊達氏の縁の地として町づくりを展開しているように思われます。
伊達市周辺には梁川城(福島県指定史跡)をはじめ梁川八幡神社(伊達市指定有形文化財)や龍寳寺(伊達市指定有形文化財)など伊達氏の関係の深い史跡が点在しています。
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