恵隆寺(立木観音)

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概要・歴史・観光・見所
恵隆寺(立木観音)概要: 立木観音の別当である金塔山恵隆寺は福島県河沼郡会津坂下町大字塔寺字松原に境内を構えている真言宗豊山派の寺院です。恵隆寺立木観音)の創建は欽明天皇元年(540)に梁(502〜557年に中国大陸に存在した王朝)出身の僧侶である青岩が高寺山を訪れ際、霊地と悟り開山したのが始まりとされます。舒明天皇6年(634)に恵隆和尚(南岳恵志の高弟)により寺院として整備され寺号を「恵隆寺」と名付け、斉明天皇4年(658)に連空上人により山号「石塔山」が付け加わり「石塔山恵隆寺」と呼ばれるようになりました。

信仰が広がると境内には七堂伽藍が整備され山内には高寺三千坊と呼ばれる程多くの坊が軒を連ね一大仏教文化が形成されましたが、宝亀6年(775)、同じく会津の古代寺院である慧日寺との抗争である「勝負沢の戦い」に敗れ衰微しました(所説あり、蝦夷の反乱の兵火によって荒廃したとも)。その後、大同3年(808)に霊夢によって恵隆寺を訪れた弘法大師空海(又は徳一大師)が坂上田村麻呂(征夷大将軍、鎮守府将軍)の庇護を得て再興、又は創建し、その際、巨大な大木を立ち木(木が根付いたまま)に枝葉を払い落とし一本彫りで「十一面千手観音菩薩像(総高さ8.5mと日本最大級で足元には現在でも根株を見ることが出来る。)」を彫刻したとの伝説から「立木観音」と呼ばれています。

その後、恵隆寺の寺運が隆盛し高寺山山頂中心に七堂伽藍が建ち並び、山内には36坊が境内を構え数多くの修行僧を擁し東北の高野山と呼ばれ、康保元年(964)には高僧として知られた空也上人も恵隆寺を訪れています。平安時代末期に発生した源平の合戦に巻き込まれた事で大きな被害を受け、建久元年(1190)に高寺山山頂から現在地に境内を移し再興されています。本尊は立った木(根が付いている状態)を直接、彫刻し十一面千手観音菩薩を模った事から「立木観音」と呼ばれています。36坊は廃寺になったものが多いものの、後継を伝える寺院もあり高寺下ろしと呼ばれる古仏像も会津坂下町を中心に複数伝えられています。恵隆寺はその高寺の後継寺院とされ、再興に後に建てられたのが現在の観音堂の原形とされ慶長16年(1611)の会津地震で大打撃を受けると会津藩(藩庁:鶴ヶ城)の第2代藩主蒲生忠郷が再建に協力し、その後も江戸時代中期、大正5年(1916)の修復を経て現在に至っています。

恵隆寺観音堂は慶長16年(1611)の会津地震により大破した後の元和3年(1617)に再建されたもので木造平屋建て、寄棟造り、茅葺、平入、桁行5間、梁間4間、正面1間向拝付き、外壁は真壁造り板張り、外壁中央外壁には「金塔山」の山号額が掲げられ、向拝には鰐口が吊り下げられています。恵隆寺観音堂は江戸時代初期に建てられた御堂建築の遺構として大変貴重な事から明治37年(1904)に国指定重要文化財に指定されています。恵隆寺観音堂の堂内には「だきつきの柱」があり柱に抱き着き願い事をすると成就することから立木観音は「だきつき観音」や「ころり観音」などと呼ばれています。立木観音像(十一面千手観音菩薩)は総高8.5m、像高7.4mは立木観音としては日本最大級の大きさを誇り大変貴重な事から大正4年(1915)に国指定重要文化財に指定されています。立木観音以外にも歴史ある数多くの仏像を所有しています。

恵隆寺山門は慶長16年(1611)の会津地震で倒壊後、慶長19年(1614)に再建されたもので、寄棟、銅板葺き、三間一戸、桁行3間、張間2間、八脚単層門、外壁は真壁造り板張り、中央には「観世音菩薩」の提灯が吊り下げられ、左右には鎌倉時代末から南北朝時代に制作された金剛力士像、阿形像(像高261cm、ケヤキ材、一木造、会津坂下町指定文化財)、吽形像(像高261.2cm、ケヤキ材、一木造、会津坂下町指定文化財)が安置されています。

会津三十三観音霊場第31番札所(札所本尊:千手観音菩薩・御詠歌:遙るばると参りて拝む恵隆寺 いつも絶えせぬ松風の音)。会津ころり三観音(弘安寺:中田観音・恵隆寺:立木観音・如法寺:鳥追観音)。会津六詣出大山祇神社伊佐須美神社弘安寺:中田観音・恵隆寺:立木観音・福満虚空藏尊圓藏寺如法寺:鳥追観音)。会津二十一地蔵尊第15番札所(札所本尊:恵隆寺六地蔵尊※伝:康保元年:964年空也上人作)。北国八十八ヶ所霊場第31番札所。会津十二支守り本尊(子:立木観音・未申:大日如来・戌亥:阿弥陀如来)。山号:金塔山。宗派:真言宗豊山派。本尊:十一面千手観音菩薩。

恵隆寺(立木観音)の文化財
・ 恵隆寺観音堂−建久年間、寄棟、茅葺−国指定重要文化財
・ 木造千手観音立像−鎌倉初期、一木造、像高7.42m−国指定重要文化財
・ 木造二十八部衆立像(附:風神・雷神)−室町、30躯−福島県指定文化財
・ 木造薬師如来坐像−室町、像高96p、寄木造−会津坂下町指定文化財
・ 木造阿弥陀如来坐像(伝紅玻瑠阿弥陀)−鎌倉−会津坂下町指定文化財
・ 木造金剛力士立像(2躯)−鎌倉末〜南北朝−会津坂下町指定文化財

恵隆寺(観音堂・山門):写真

恵隆寺(立木観音)
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