定徳寺(会津坂下町)概要: 徳栄山定徳寺は福島県河沼郡会津坂下町中泉中屋敷に境内を構えている真言宗豊山派の寺院です。薬師堂は木造平屋建て、宝形造、桁行1間、張間1間、正面1間向拝付き、外壁は真壁造り板張り。
薬師堂の本尊である木造薬師如来座像は案内板によると「 一木造り彫眼の座像で、背面に内刳りがあり、膝前をはぎ合わせた小型像である。この先端と両手先は後補で、薬壺は失われている。頭部は切りつけ螺髪で首短く、また胸幅広く厚く量感のある体躯で、小型にして雄渾に見える。古様式をもつが、顔が丸く柔和な点などから、藤原前期に近い時代の制作と推定される。 会津坂下町教員員会 」とあります。
江戸時代後期の享和3年(1803)から文化6年(1809)に会津藩(藩庁:鶴ヶ城)によって編纂された新編会津風土記に定徳寺のあった中政所村に薬師如来像の記載が無い事から、明治時代初頭に発令された神仏分離令や、廃仏毀釈運動で廃寺に追い込まれた寺院から持ち込まれたかも知れません。
又、制作年代が古代の大寺院とされる高寺が存在していた時期とも重なる為、高寺下ろしの仏像とも云われています。木造薬師如来座像は像高57.3p、一木造、彫眼、12世紀頃制作された古仏像として貴重な事から昭和41年(1966)に福島県指定重要文化財に指定されています(彫刻)。会津十二薬師霊場第五番札所(札所本尊:薬師如来)。山号:徳栄山。宗派:真言宗豊山派。本尊:釈迦如来。
定徳寺:上空画像
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-会津坂下町教育委員会
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