八劔神社(いわき市)概要: 八劔神社は福島県いわき市平下高久字馬場に鎮座している神社で、創建は不詳ですが平安時代後期の天喜年間(1053〜1058年)、陸奥で発生した前九年の役平定の為に当地を訪れた源頼義、義家が戦勝祈願を行い、見事勝利すると感謝の意から源氏縁の宝刀を奉納し熱田神宮(愛知県名古屋市)の分霊(日本武尊)を勧請したと伝えられています。
以来、歴代領主から崇敬庇護され、江戸時代中期の延亨元年(1744)には磐城平藩(藩庁:平城)の藩主内藤家が社殿を造営しています。
現在の八劔神社本殿は寛政10年(1798)〜享和3年(1803)頃に造営されたもので、一間社入母屋造、銅板葺き、平入、正面一間唐破風向拝付、複雑な組物や象鼻をはじめ、蟇股、虹梁、立板、外板壁などに細かな彫刻が施されています。外板壁は白色で塗られていた形跡も見え、当時はかなり荘厳な建物だったと思われます。
八劔神社本殿は江戸時代中期の神社本殿建築の遺構として貴重なことから平成17年(2005)にいわき市指定有形文化財に指定されています。拝殿は木造平屋建て、入母屋、銅板葺き、平入、桁行3間、正面1間唐破風向拝付き、外壁は真壁造り板張り。祭神は八剣明神(日本武尊)。
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