勝行院(いわき市)概要: 三箱山勝行院は福島県いわき市常磐湯本町三函に境内を構えてる真言宗智山派の寺院で、平安時代初期の大同2年(807)に徳一大師(奈良時代から平安時代前期にかけての法相宗の高僧、東日本に多くの寺院を開山)よって創建されたと伝わる古寺です。
正面の楼門(入母屋、桟瓦葺、三間一戸、八脚楼門)を始め本堂(入母屋、桟瓦葺、平入、桁行5間、正面3間向拝付)や三重塔(三間三重塔婆、瓦葺、宝形屋根、高さ14m)など七伽藍が建ち並び明治初頭には小学校の仮校舎にもなっていました。
中でも勝行院釈迦堂は、江戸時代後期の寛政10年(1798)の火災により焼失した後、文化年間(1804〜1818年)に幻如上人により再建された古建築物で木造平屋建て、入母屋、瓦葺き、平入、桁行4間、外壁は真壁造り板張り、正面中央には「釈迦堂」の扁額、当時は朱色に塗られていたようです。この釈迦堂は勝行院が戊辰戦争で焼失した時仮本堂となった建物で堂内には釈迦三尊を安置していた事もある歴史ある建物です。
勝行院寺宝である木造釈迦如来坐像は南北朝時代(14世紀)に運慶が彫り込んだと伝えられる仏像で、寄木造、漆箔、玉眼入、像高85p、貴重な事から昭和51年(1976)に福島県指定重要文化財に指定されています。いわき湯本温泉の名所、福島八十八箇所霊場第一番札所(札所本尊:不動明王・御詠歌:みちのくの さばこのさとに だいどうの みてらはいまに ひかりかがやく)。宗派:真言宗智山派。本尊:不動明王。
勝行院:上空画像
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