遠田観音(大光寺・喜多方市)概要: 遠田観音は福島県喜多方市塩川町遠田字谷地中に境内を構えている福聚山大光寺(宗派:曹洞宗・本尊:釈迦如来)が管理する遠田観音堂に安置されています。大光寺の創建は不詳ですが、平安時代初期に開かれたのが始まりとされます。
往時は真言宗の寺院で、寺運が隆盛し、境内には三重塔や壮大な観音堂、三十六坊院が軒を連ね、寺領三百貫文を領していたそうです。その後、衰微しましたが、江戸時代初期の慶長15年(1610)に高照禅師齢巖沢大和尚によって中興開山し、さらに江戸時代後期の文化2年(1805)に越後出身の僧侶とされる安翁和尚により堂宇が再建されています。
江戸時代に入り再び信仰が広がると、大木観音(常安寺:福島県喜多方市塩川町常世上村)、竹屋観音(観音寺:福島県喜多方市塩川町中屋沢字台畑丙)と共に塩川三霊場の一つに数えられました。
大光寺本堂は江戸時代後期の文化2年(1805)に改築されたもので、木造平屋建て、寄棟、鉄板葺き、平入、桁行7間、外壁は真壁造り白漆喰仕上げ。遠田観音堂は江戸時代後期の文政4年(1821)に改築されたもので、木造平屋建て、入母屋、鉄板葺き、平入、桁行2間、張間2間、正面1間向拝付き、外壁は真壁造り板張り、内部には札所本尊となる遠田観音(千手観世音)が安置されています。
会津三十三観音霊場第9番札所(札所本尊:千手観世音・御詠歌:後の世を願う心を照らすらん遠田の沖に出づる月影)。
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遠田観音:上空画像
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