大木観音(常安寺:喜多方市)概要: 大木観音は福島県喜多方市塩川町大田木字塚田に境内を構える紅梅山常安寺(真言宗)に管理されている観音堂に安置されています。常安寺の創建は不詳ですが、当地の実力者だった大木左馬亮(常安長者)は自らの持仏だった十一面観音像を安置したのが始まりと伝えられています。
天正17年(1589)に発生した摺上原の戦い(会津領主芦名氏と米沢領主伊達氏との戦い)の兵火によって堂宇が焼失し荒廃しましたが、上杉景勝が会津黒川城の城主だった時代(慶長3年:1598年〜慶長6年:1601年)に再興されました。
信仰が広がると遠田観音(大光寺:福島県喜多方市塩川町遠田谷地中)と竹屋観音(観音寺:福島県喜多方市塩川町中屋沢字台畑丙)と共に塩川三霊場の一つに数えられました。
常安寺山門は入母屋、鉄板葺き、三間一戸、八脚単層門、左右には地方色の強い仁王像が安置されています。大木観音堂は、木造平屋建て、寄棟、鉄板葺き、平入、桁行3間、張間2間、正面1間向拝付き、外壁は真壁造り板張り、内部には本尊となる十一面観音像が安置されています。
会津三十三観音霊場第1番札所(札所本尊:十一面観世音・御詠歌:万代の願い大木の観世音 あの世とともに救け給えや)。
喜多方市:神社・仏閣・再生リスト
大木観音:上空画像
【 参考:文献等 】
・ ふるさとの文化遺産-郷土資料辞典7[福島県]-株式会社人文社
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