綾金観音(喜多方市)概要: 綾金観音は福島県喜多方市豊川町綾金に境内を構えている観音堂に安置され、長流山金泉寺(曹洞宗)により管理されています。観音堂は鎌倉時代末期の元弘元年(1331)に葦名家5代当主芦名盛宗によって造営されたと伝えられています。盛宗は永仁2年(1294)に黒川諏方神社(会津大鎮守六社:福島県会津若松市本町)を創建してる事から積極的に領内整備を行っていた事が窺えます。芦名氏の庇護もあり最盛期には20余の僧房を擁する大寺院として寺運も隆盛しましたが、天正年間(1573〜1593年)の兵火(天正18年:1589年の摺上原の戦いと思われます)により多くの堂宇、記録、寺宝などが焼失、庇護者だった芦名氏も伊達政宗に追われ常陸国(現在の茨城県)に逃れた事から衰微しました。
江戸時代初期の寛文年間(1661〜1672年)に石伝和尚が再興し現在に至っています。別当寺院である金泉寺は寛永年間(1624〜1645年)に慶徳寺六世高照和尚を招いて開山し、地蔵尊像を本尊とする曹洞宗の寺院です。
綾金観音堂は、木造平屋建て、寄棟、鉄板葺き、平入、桁行2間、張間2間、正面1間向拝付き、外壁は真壁造り板張り。境内には子育薬師堂と飯豊山参道開拓者南海上人之碑が建立されています。会津三十三観音霊場第3番札所(札所本尊:十一面観世音・御詠歌:露の身の夢幻の世の中に 身を綾金といで祈るらん)。
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綾金観音:上空画像
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