陽泉寺(福島市)概要: 朝日山陽泉寺は福島県福島市下鳥渡字寺東に境内を構える曹洞宗の寺院です。陽泉寺の創建は不詳ですが室町時代に伊達家14代当主伊達稙宗(長享2年:1488年〜永禄8年:1565年・戒名:智松院殿直山円入大居士)が玉芳峰積(陽林寺6世)を招いて開いたのが始まりとされます。
稙宗は永禄8年(1565)に丸森城(宮城県丸森町)で没すると陽泉寺に葬られ当寺が菩提寺となっています。本尊の木造釈迦如来坐像は応安4年(1371)に大仏師法橋乗円・円勝が彫り込んだもので寄木造り、像高88cm、檜材、玉眼の仏像で大変貴重な事から昭和11年(1936)に国重要文化財に指定されています。当初は二階堂時世が創建した湖山寺の本尊でしたが後に陽泉寺に移されています。
陽泉寺境内にある下鳥渡供養石塔(来迎三尊仏)は正嘉2年(1258)に彫り込まれたもので高さ約170cm、幅約115cm、左端には「右志者為悲母也 平氏女敬白」、右端には「正嘉二年大歳戊午九月十八日」の銘、正面中央には阿弥陀如来と観音菩薩・勢至菩薩が天空(極楽浄土)から雲に乗り降臨し死者の霊魂を導く様を現しています。下鳥渡供養石塔は制作年代が明確で意匠に優れ大変貴重な事から昭和10年(1935)、国指定史跡に指定されています。
陽泉寺の境内には西山城の城主伊達稙宗や大森城の城主伊達実元の墓碑などがあり領主からの庇護の篤さが感じられます。陽泉寺本堂は木造平屋建て、入母屋、桟瓦葺き、平入、桁行7間、外壁は真壁造り白漆喰仕上げ。
信夫新西国三十三観音霊場第27番札所(札所本尊:十一面観音菩薩・御詠歌:陽泉寺 朝日輝く 寺のうち 庭の清水や 鏡なるらん)。山号:朝日山。宗派:曹洞宗。本尊:釈迦如来。
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陽泉寺:上空画像
【 参考:サイト 】
・ フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
【 参考:文献等 】
・ ふるさとの文化遺産-郷土資料辞典7[福島県]-株式会社人文社
・ 現地案内板-文化財保護委員会
・ 現地案内板-ディスカバー・マイカントリー 福島信夫ライオンズクラブ
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