旧福島県尋常中学校(郡山市)概要: 旧福島県尋常中学校本館は福島県郡山市開成五丁目に位置している近代洋風学校建築で、案内板によると「 この建物は、明治22年(1889)3月、福島市にあった「福島県尋常中学校」を、県の中央である郡山市(当時・安積郡桑野村)に移転し、本校舎として新築された、県内最古の旧制中学校である。玄関のポーチやベランダなど、鹿鳴館的な洋風技術をとり入れた、木造総2階の校舎で、当時の人々は、これを「桑野御殿」と呼んで目を見はったという。昭和48年(1973)3月、県の重要文化財の指定を受け、昭和52年(1977)6月、国の重要文化財に指定された。・・・(後略) 財団法人 安積歴史博物館 」とあります。
旧福島県尋常中学校本館の建物は木造2階建、寄棟、瓦葺き、下見板張り、建築面積1132.2uで縦長の上げ下げ窓を採用しています。正面玄関ポーチは多角形の平面をしており、円柱の上下には柱飾りが設えられ、バージボードと呼ばれる飾り付きの板や玄関扉上部、ベランダ出入口扉上部にはファンライト(半円形欄間)などの洋風建築の要素を取り入れています。
昭和48年(1973)まで安積高校本館として実際教育施設として利用され現在は安積歴史博物館として一般公開され、当時の教育資料や郡山市出身の偉人などの資料が展示されています。
又、旧福島県尋常中学校は安積開拓・安積疏水開さく事業により当地域の生産性が飛躍的に向上し、それに伴い人口増加と人材育成が理由によって開校した事から、平成28年(2016)に名称「未来を拓いた「一本の水路」−大久保利通"最期の夢"と開拓者の軌跡 郡山・猪苗代−」の構成文化財として日本遺産に登録されています。
旧福島県尋常中学校(安積歴史博物館):上空画像
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