郡山市: 如寶寺

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概要・歴史・観光・見所

如寶寺(郡山市)概要: 高岳山如寶寺は福島県郡山市堂前町に境内を構えている真言宗豊山派の寺院です。如寶寺創建は平安時代初期の大同2年(807)に当地の領主である虎丸長者が平城天皇から賜った馬頭観音を安置し観音堂を建立したのが始まりとされます。さらに、虎丸長者は笹久根上人を招いて別当寺となる如寳寺を創建、大日如来を本尊としました。

永承6年(1051)、俘囚長だった安部頼時が朝廷の圧政に耐えかねて反乱、所謂「前九年合戦」が発生すると虎丸長者は俘囚方(安倍方)に与した事から、当地まで進軍した源義家に攻められ滅ぼされたと伝えられています(如寶寺の創建年と前九年合戦は250年の開きがある事から、安積郡衙の長は代々虎丸長者を名乗ったのかも知れません)。

如寶寺は庇護者を失ったものの、その後も郡山市屈指の古刹として信仰は続けられ境内には多くの石碑が存在します。特に笠石塔婆と板石塔婆は東北最古の供養塔として貴重な事から昭和11年(1936)に国重要文化財、切支丹墓碑が昭和33年(1958)に郡山市指定文化財にそれぞれ指定されています。又、境内にある銅鐘はいぼの代わりに梵字を用いた「いぼなし鐘」があり、昭和18年(1943)に国重要文化財(美術品)に指定されています。

如寶寺本堂に隣接する書院は明治17年(1884)に当時の太政大臣だった三条実美が東北に視察した際、白河に迎賓館として建てられた「陽春館」で、明治28年(1895)移築、木造2階建て、寄棟(玄関部分の入母屋)、瓦葺き、建築面積173u、明治時代に建てられた質の高い近代和風建築の遺構として貴重で「再現することが容易でないもの」との登録基準を満たしている事から平成10年(1998)に国登録有形文化財に登録されています。

例祭の「七日堂まいり」は1月6日夜から7日にかけて行われ市内外から多くの人が集まり信仰の広さを感じます。仙道三十三観音霊場第2番札所(札所本尊:馬頭観世音菩薩・御詠歌:たにほこり 山寒からぬ 雪の日も 仏たのまば 道に迷はじ)。山号:高岳山。宗派:真言宗豊山派。本尊:大日如来。

如寶寺の文化財
・ 石造笠塔婆-承元2年-高さ68p,幅59p,厚さ30p-国指定重要文化財
・ 板石塔婆-建治2年-高さ159p,幅68p,厚さ21p-国指定重要文化財
・ 銅鐘-文化3年-いぼなし鐘,高さ112p,口径83.5p-国認定重要美術品
・ 書院(陽春館)-明治17年-木造2階建-国登録有形文化財
・ 鈴木信教墓-凝灰岩、高さ約3.3m-福島県指定史跡
・ 板石塔婆-建保7年-ニワトリ石-郡山市指定文化財
・ 切支丹墓碑-元禄7年-凝灰岩,高さ103.8p-郡山市指定文化財

如宝寺:上空画像

【 参考:文献等 】
・ ふるさとの文化遺産-郷土資料辞典7[福島県]-株式会社人文社


如宝寺:ストリートビュー

如寶寺:写真

如寶寺参道石段から見上げた山門
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如寶寺山門から見た境内 如寶寺本堂と僧堂の前に置かれた宝篋印塔 如寶寺本堂と書院 如寶寺書院(陽春館)正面玄関の画像
如寶寺仁王門と土塀と石垣 如寶寺本堂正面とその前に置かれた1対の銅製燈篭 如寶寺境内に設けられた宝形屋根の鐘楼 如寶寺鐘楼に吊り下げられた梵鐘


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