旧高松宮翁島別邸(猪苗代湖)概要: 旧高松宮翁島別邸は大正11年(1922)に建てられた木造平屋建て寄棟、銅板葺、589.7u(178坪)の純和風建築です。洋風建築である天鏡閣とは対象的な建物で釘を一本も使わない総檜づくりで約1年間の月日が費やされたそうです。内部も貴重な銘木を惜しげもなく利用し釘隠しや引き手などの金物にも厳選した素材を利用しています。
旧高松宮翁島別邸は大きく玄関棟(木造平屋建て、寄棟、銅板葺、建築面積155.3u、事務、接客で利用)、居間棟(木造平屋建て、寄棟、銅板葺、建築面積254.7u、居住空間)、台所棟(木造平屋建て、寄棟、銅板葺、建築面積179.7u、使用人空間)の3棟で構成され、主要な座敷には床の間、床脇、書院、欄間、雪見障子など意匠にも気を使い当時の近代和風建築の代表的な存在です。
屋敷の眼下に猪苗代湖を望む景勝の地に建てられ建物は、庭園には自然石を配した和風庭園と一体化し気品の高い空間となっています。天鏡閣と同様に昭和27年(1952)に福島県に寄贈され、現在は福島県の迎賓館として利用されています。
旧高松宮翁島別邸は大正時代に建てられた皇族別邸の遺構として、全国的にも珍しく大変貴重な事から平成11年(1999)に国指定重要文化財に指定されています。設計は宮内省内匠寮(担当:宮内技師木子幸三郎)。
旧高松宮翁島別邸:上空画像
長屋門を簡単に説明した動画
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