伊波止和気神社(古殿町)概要: 伊波止和気神社は福島県石川郡古殿町大字田口字戸神に鎮座している神社です。伊波止和気神社の創建は不詳ですが古くから格式が高く平安時代に編纂された「続日本後紀」の承和10年(843)9月庚寅(5日)条に勲九等伊波止和気天神が従五位下を授かった事が記され、延長5年(927)に編纂された「延喜式神名帳」に記載された式内社白河郡7座の内に1つとも云われています。
元々の鎮座地は福島県白河市関辺とも云われ、奈良時代の高僧として知られる行基菩薩が開山したと伝わる関山満願寺の境内地であった事から関係性が窺えます(俄かには信じがたいのですが現在地からは結構離れた距離にあります。又、麓には同じ読みと思われる磐戸別神社が鎮座し、さらに旧地に近い白河神社を伊波止和気神社の論社とする説もあります)。
古くは社運も隆盛したらしく応和年間(961〜964年)には流鏑馬が奉納されていましたが、保安年間(1120〜1124年)以降は古殿八幡神社の例祭として汲み込まれたようで、当社の例祭では行われなくなったとされます。
古くから神仏習合し江戸時代は「戸隠大明神」と称していましたが明治時代初頭に発令された神仏分離令により仏式が排され旧社号である伊波止和気神社に復し村社に列しています。伊波止和気神社境内には古社らしく様々な石碑や小祠が鎮座していて、中には笠石(写真右から1枚目)と呼ばれる九龍川の中にあった伝説の石が安置されています。
伊波止和気神社本殿は江戸時代末期の嘉永7年(1854)に再建されたもので覆屋がある為詳細は解りませんでしたが、一間社流造、木羽葺きに見えます。拝殿は比較的新しい印象を受ける建物で木造平屋建て、入母屋、桟瓦葺き、平入、桁行3間、張間1間半、正面1間向拝付き、外壁は真壁造板張り。祭神は戸隱大神、手力男神。
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伊波止和気神社:上空画像
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