長楽寺(須賀川市)概要: 荒鹿山長楽寺は福島県須賀川市桙衝字宮本に境内を構えている真言宗智山派の寺院です。案内板などなかった為、詳細はわかりませんでしたが、隣接する桙衝神社と同様に創建に平安時代初期の高僧で真言宗の開祖である弘法大師空海が関わっているという伝承を持っている事からも、両社が神仏混合だったと推察出来そうです。
当初は長光寺と号していましたが、平安時代後期に源義家が帰依していた満月上人を住職に据えると共に持仏だった十一面観音像と甲、刀を奉納し弘祿山長楽寺に改称しました。応永18年(1411)に賢日和尚が中興し智山派新義真言宗の寺院に改宗、最盛期には末寺34ヶ寺を擁する大寺院として発展しました。
元禄3年(1690)に火災により堂宇が焼失すると宮本村の庄屋である安藤孫兵衛により本堂が再建され、山号を「弘祿山」から「荒鹿山」に改めています。江戸時代中期の延享年間(1744〜1748年)には当時の住職である祐勝和尚の霊夢の御告げにより岩瀬二十四地蔵菩薩霊場を開いています。明治時代初頭に発令された神仏分離令により桙衝神社とは分離しています。
長楽寺山門(昭和46年:1971年、須賀川市指定有形文化財に指定)は寛保2年(1742)に宮本村の庄屋である安藤弥五右衛門の寄進によって建てられた古建築物で、切妻、石瓦葺き(凝灰岩質岩)、四脚門、一間一戸、「荒鹿山」の山号額が掲げられ、年月が建っているせいか、かなり赴きがあります。境内はかなり広いものの、参道の両脇が広場となっていている為あまり歴史を感じる事が出来なく、唯一枝垂れ桜の古木だけは見事な枝ぶりを誇っています。山号:荒鹿山。宗派:真言宗智山派。
長楽寺:上空画像
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