熊倉観音(光明寺・喜多方市)概要: 熊倉観音は福島県喜多方市熊倉町熊倉字熊倉に境内を構える紫雲山光明寺(宗派:浄土宗・本尊:阿弥陀如来)が管理する観音堂に安置されています。光明寺の創建は室町時代後期の永正17年(1520)に相模国(現在の神奈川県)出身の江月和尚により開かれたのが始まりとされます。
天正年間(1573〜1593年)の兵火(天正18年:1589年の摺上原の戦いと思われます)により多くの堂宇、記録、寺宝などが焼失し衰微しましたが、その後再興されています。
現在の熊倉観音堂は江戸時代末期の安政5年(1858)に再建したもので、木造平屋建て、寄棟、鉄板葺き、平入、桁行3間、張間2間、外壁は真壁造り板張り、花頭窓付、内部には奈良時代の高僧として知られる行基菩薩が彫刻したとも平安時代の高僧として知られる慈覚大師円仁が彫刻したとも伝わる千手観音像が安置されています。
光明寺本堂は、弘化元年(1844)に再建さられたもので、木造平屋建て、入母屋、銅板葺き、平入、桁行5間、正面1間向拝付き、外壁は真壁造り白漆喰仕上げ、内部には本尊となる阿弥陀如来像が安置されています。会津三十三観音霊場第七番札所(札所本尊:千手観音・御詠歌:故郷を はるばる出でて 熊倉の ほとけにまゐる 身こそ安けれ)。
境内は米沢街道の宿場町である熊倉宿にあった事から往時は多くの旅人が参拝に訪れたと思われます。
熊倉観音:上空画像
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