大桃の舞台(南会津町)概要: 大桃の舞台は福島県南会津郡南会津町大桃居平に位置している舞台で、大変貴重な事から昭和51年(1976)に国指定重要有形民俗文化財に指定されています。当地が、かつて盛んだった農民歌舞伎舞台を継承する大変貴重なものです。
大桃の舞台の建物は明治28年(1895)の建築で構造は、木造平屋建て、小庇付切妻造り(一見すると農家建築の兜造のように見えます)、茅葺、外壁は真壁造り板張り、正面三方吹き放し、間口7.64m、奥行き8.56mの規模となっています。
大桃の舞台は農民歌舞伎といってもかなり本格的だったようで、舞台にも2重構造になっていて上部には唐紙が入れることが出来、下部には楽屋や、舞台上手にはゲゲと呼ばれる太夫座があったそうです。歌舞伎が始まる前は架設で花道が設置され神社の境内が観客席に一転します。習芝居は明治40年(1907)まで続けられ、以降は買芝居を上演し、毎年3回の宮籠もりなどにも使用されるそうです。
大桃の舞台があるのは駒嶽神社(祭神:大山祇神、駒ケ嶽神)の境内で、当時は集落の鎮守が公共の集会所的な存在だった事もあり、檜枝岐の舞台(福島県檜枝岐村:国指定重要有形民俗文化財)など多くが神社の境内に設置されています。
大桃の舞台:上空画像
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