賢瑞院(塙町)概要: 河上山賢瑞院は福島県東白川郡塙町大字川上字寺下に境内を構える曹洞宗の寺院です。賢瑞院の創建は室町時代後期の文亀2年(1502)と云われています。
本堂は桁行き12間、梁間8間の規模を誇り、寄棟、瓦葺、平入、外壁は真壁造り白漆喰仕上げの建物です。向拝や華美な彫刻などなく質素な構成ですが間口が広いわりに屋根勾配を低く抑えている為、水平線を強調した洗練された美しさを感じます。宝永7年(1710)に第八世渕竜和尚が建立された古建築物で文化財指定はされていないものの貴重な存在と言えます。
賢瑞院山門は本堂より若干新しく18世紀半ばと推定される古建築物で、切妻、金属板葺(元茅葺)、一間一戸の四脚門です。この様な山門としては大規模と言え特に屋根の軒の出が深く、門単体ではアンバランスな印象を受けますが、袖塀が一体となって見える為、格式を上げつつ安定した美しい景観としています。
寺宝である木造地蔵菩薩半跏像は鎌倉時代の作風を残した南北朝時代の14世紀の後半に制作されたもの、像高46.8cm、寄木造、玉眼、彩色、右膝をたて左足を垂下している独特な姿をしています。木造地蔵菩薩半跏は南北朝時代の古仏像として貴重な事から平成2年(1990)に塙町指定有形文化財に指定されています。山号:河上山。宗派:曹洞宗。本尊:釈迦如来。
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賢瑞院:上空画像
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-塙町教育委員会
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