北野神社(相馬市)概要: 北野神社は福島県相馬市中村字北町(旧中村城跡・相馬中村神社境内)に鎮座している神社で、創建は古く、桓武天皇の御代(781〜805年)、坂上田村麻呂(征夷大将軍、鎮守府将軍)が東夷東征の際、家臣である菅原敬実を北方の守りとして西舘(現在の中村城の二の丸付近)を築かせその鎮守社として創建されました。
菅原家の氏神である北野神社の本社は京都にあり、その分霊を勧請し祀ったと思われます。相馬氏が中村城を居城とする時、当初から鎮座する北野神社に敬意を示し、慶長16年(1611)に現在の相馬中村神社の西側に遷座、延宝8年(1680)には現在地に遷座し社殿を造営しています。
現在の本殿は現在地に遷って来た当時のもので一間社流造、銅板葺、平入、正面1間向拝付、三方浜縁、高欄、左右脇障子付、外壁は真壁造り板張り、小規模ながら細かい彫刻が施されています。北野神社社殿は江戸時代前期に中村藩が造営した神社建築として貴重な事から平成4年(1992)に相馬市指定有形文化財に指定されています。
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