貴船神社(南相馬市)概要: 貴船神社は福島県南相馬市小高区仲町 に鎮座している神社で、案内板によると「貴船神社に祭られている2神は、雨を司る竜神であり、また五穀豊穣や出世・武芸を司る神である。現在では、火災を防ぐ火伏せの神としても崇められ、毎年1月の第2日曜日には火伏せ祭り(鎮火祭)が行われている。火伏せ祭りでは、神楽により悪魔を払い、火伏せなどを祈願し、行列をつくり神輿を担いで町内を巡行する。また、当日早朝にはお礼などを焼くどんど焼行事も行われている。貴船神社の来歴は定かではないが、一説によると、相馬重胤が行方郡(現在の原町区、小高区など)に移る元亨3年(1323)以前から、信仰を集めていたとされる。現社殿は、文政7年(1820)の造営とされており、昭和33年(1958)には道路より北西に10m程移転し、現在に至っている。 南相馬氏教育委員会」とあります。
貴船神社は延長5年(927)に編纂された延喜式神名帳に名神大社として記載された多珂神社の論社で、伝承によると式内社多珂神社は当初小高邑二本松に鎮座していたものの、元禄年間(1688〜1704年)の大洪水により大破した為、貴船神社に合祀されたと伝えられています。ただし、南相馬市原町区高城ノ内に鎮座している多珂神社の方が有力視されてるようです。
貴船神社拝殿は木造平屋建て、桁行き6間、梁間2間、入母屋、銅瓦棒葺き、平入、外壁は真壁造り板張りの建物で、正面には1間の唐破風付き向拝が付いています。本殿は1間の流れ造り、銅板葺きで鼻隠しや突板、蟇股などに水を連想させるような彫刻が施されています。拝殿正面には波を模った絵馬が奉納されていて火伏せの信仰が篤い事が窺えます。祭神はタカオカミノカミ、クラオカミノカミ。
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-南相馬市教育委員会
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