常隆寺(棚倉町)概要: 常隆寺は福島県東白川郡棚倉町流豊都に境内を構えている曹洞宗の寺院で、歴史は古く奈良時代の名僧として知られた行基菩薩縁の寺院と云われています。常隆寺の創建は奈良時代の天平9年(737)に開基されたと伝わり、室町時代の文明元年(1469)に現在地に移ってきました。
境内は静かで赴きがある空間で、山門(切妻、銅板葺き、一間一戸、四脚門)と両脇の大木を過ぎると緩やかな階段があり、本堂(桁行き6間、入母屋、銅板葺き、正面1間向拝付、外壁は真壁造白漆喰仕上げ)が現れます。
常隆寺は幾つかの伝説が伝わり、観音様が老人に姿を変え、夜な夜な酒を一升買いに里に降りてきた話や、元々山門前にあった桜は下向きしか咲かず「逆さ桜」と呼ばれ、継母にいじめられ命を失った少女の恨みの話、源義家が前九年合戦時に桜のムチを突き刺し、そのまま根付いた話などあります。
本尊の十一面観音像は奈良時代の天平年間(729〜749年)に行基菩薩が霊木から彫り出しものと伝えられています。宗派:曹洞宗。本尊:十一面観音。
常隆寺:上空画像
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