弁天堂(松澤山奥之院)概要: 弁天堂は福島県河沼郡柳津町門前町甲に境内を構えている御堂で、平安時代初期の大同2年(807)に弘法大師空海(真言宗の開祖)に命じられた徳一大師が開山した円蔵寺と同時期に創建したと伝えられています。
現在の弁天堂は室町時代中期の応永年間(1394〜1427年)に建てられたと伝えられています(学術的には地方色が濃い事等から室町時代末期の建築物だと推察されています)。建物は木造平屋建て、宝形造り、茅葺、三間四面、外壁は真壁造り板張り、花頭窓や四方に扉があります。
全体的には唐様ですが屋根の勾配がゆるく軒の出が長いなどの特徴を備え地方色がかなり見られます。弁天堂(松澤山奥之院)は室町時代の御堂建築の遺構として大変貴重な事から大正6年(1917)に特別保護建造物(旧国宝)に指定され、昭和25年(1950)に国指定重要文化財に指定されています。
本尊の弁財天尊は芸能上達、安産子育、福徳子孫繁栄に御利益があるとして古くから信仰されています。
奥之院辨天堂:上空画像
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-柳津町教育委員会
・ 現地案内板(由緒)-松澤山奥之院
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