湯野上温泉(福島県下郷町)

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概要・歴史・観光・見所

湯野上温泉概要: 湯野上温泉(福島県下郷町)の開湯は不詳ですが、伝承によると天平年間(729〜749年)の昔、縄張り争いで傷ついたボス猿が湯浴びをし小猿が看病している姿を村人が発見し握り飯を与えると神を拝むがごとく手を合わせ御礼したと伝えられています。

もう1つは加藤を名乗る猟師が猿を弓矢で射ると、傷つきながらも逃げていきました。数日後、その猿は源泉で傷を癒し元気になったと伝えられています。何れにしても湯野上温泉の発見には猿が関わっていて、その温泉は現在でも猿湯と呼ばれています。その後上記の猿湯の他、切湯、西大川の渚の湯が発見され主に村人達に利用され湯ノ腹村と呼ばれていました(現在は猿湯、上ノ湯、姥湯、舘ノ湯、舘新湯の5つの源泉)。

湯野上温泉の温泉宿としては明治20年(1887)に清水屋が開かれたのが始まりとされ温泉街が整備されたのは明治18年(1884)に国道121号線(新日光街道)の開通が大きな原因となっています。

一方、国道121号線(新日光街道:会津三方道路)が開削された事で江戸時代までの主要道だった会津西街道(下野街道)の一部の区間が近代交通網の中から外れ為、大内宿の町並みが奇跡的に保存された原因の一つにもなっています。大内宿は国重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。

湯野上温泉:付近観光地

【 大内宿 】-大内宿は江戸時代に入り会津西街道(下野街道)が整備され、寛永20年(1643)に開かれた宿場町です。会津西街道は当初、会津藩主松平家の参勤で利用され、大内宿の前後に峠(会津側には大内峠や氷玉峠、江戸側には中山峠)を控えていた事から重要視され宿場内には本陣や脇本陣が設置されていました。延宝8年(1680)以降は参勤交代のルートが白河街道に定められ会津西街道は主に物資の搬入路として発展しました。ただし天和3年(1683)の日光地震や、享保8年(1723)の大洪水などにより度々通行出来なくなり、大内宿を利用する人も大きく前後しています。大内宿には現在も街道沿いに茅葺屋根の建物が軒を連ね、江戸時代当時の景観が非常に色濃く残り昭和56年(1981)に国の重要伝統的建造物群保存地区として選定され数多くの観光客が訪れています。

【 塔のへつり 】-「塔のへつり」は大川の激流により侵食された渓谷で、大川ラインの最大の見所となっています。大きく10本の塔のような形状に形成され、それぞれ名称が付けられています。又、「塔のへつり」は人知を超える景観だった事から信仰の対象となり、「塔のへつり」の一角に形成された岩窟には坂上田村麻呂が安置したとの伝説がある虚空像菩薩が祀られています。「塔のへつり」は大変貴重な事から国指定天然記念物に指定されています。

【 観音沼 】-観音沼は数多くの動植物が生息している事に知られ、特に沼上にある浮島にはミツガシワ、ジンサイなどの水生植物や、水辺昆虫が生息し大変貴重な事から昭和60年(1985)に「観音沼森林公園」に指定され環境整備されています。

【 中ノ沢観音堂 】-平安時代初期に徳一上人が開いた古寺で信仰されてきましたが、現在は旭田寺の管理となっています。現在の中ノ沢観音堂は室町時代初期に建てられたもので、当時の阿弥陀堂建築の流れを汲む貴重なものとして国指定重要文化財に指定されています。又、本尊(中尊:聖観音立像・脇侍:不動明王立像、昆沙門天立像)は下郷町指定文化財に指定されています。御蔵入三十三観音霊場第11番札所。

【 小野観音堂 】-小野観音堂(十一面観世音菩薩)の創建は不詳ですが古くから小野岳の山頂に安置され御蔵入三十三観音霊場第10番札所に選定されていました。文化10年(1813)、大雄得明和尚が現在地に御堂を建立し、本尊である十一面観世音菩薩を山頂から移しました。現在の小野観音堂はその当時のもので下郷町指定有形文化財に指定されています。

湯野上温泉の泉質: アルカリ性単純泉(泉温:54〜58℃)
湯野上温泉の効能: 神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節痛、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進

湯野上温泉・町並み:写真

湯野上温泉
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湯野上温泉:町並み 湯野上温泉:町並み 湯野上温泉:町並み 湯野上温泉:町並み 湯野上温泉:町並み
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湯野上温泉:周辺・見所

温泉神社
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地蔵尊
地蔵尊
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二荒山神社
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大川渓谷
大川渓谷
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湯野上駅
湯野上温泉駅
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