薬師堂(福島市・高湯温泉)概要: 伝承によると江戸時代初期の慶長15年(1607)、伊達家家臣だったとされる菅野国安が温泉地を開いた際、薬師如来像を安置したのが始まりとされます。寛政6年(1794)、高湯温泉の主要湯屋主だった安達屋三四郎・吾妻屋八郎兵衛・信夫屋五右衛門が施主となり棟梁渡邊勇吉により薬師堂が建立されました。明治時代初頭に発令された神仏分離令とその後に吹き荒れた廃仏毀釈運動により、薬師如来像は隠され、温泉神社に寺号を改称、薬師堂を神社社殿として申請し難を逃れました。大正9年(1920)に再び薬師如来像が安置された事で薬師堂に復し昭和52年(1977)に御堂が再建されました。境内には数多くの石碑や石仏が建立され高湯温泉での信仰の中心地だった事が窺えます。
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